Monday, May 22, 2017 10:39 AM

ソフトB、テックファンド設立〜1000億ドル規模目標に

 ソフトバンク・グループは20日、IT分野のベンチャー企業などに投資する1000億ドル規模のファンド設立を正式に発表した。サウジアラビアの「公共投資基金(PIF)」やアップルなど、世界的な有力ファンドや企業が出資者として名を連ねた。成長が期待される人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)など、最先端技術への投資額で世界最大となる可能性がある。

 ロイターによると、ファンドの名称は「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(Softbank Vision Fund)」。この日までに930億ドル超を調達したと発表した。ファンドにはクアルコム、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業とその傘下のシャープなども参画している。

 ソフトバンクの孫正義会長は、2016年10月に同ファンドの設立計画を発表。12月には大統領選勝利直後のドナルド・トランプ氏と会談し、米国での500億ドルの投資と5万人の雇用創出を約束してトランプ氏を「選挙に勝った効果がもう出た」と喜ばせた。21日には孫会長はトランプ氏が大統領として初めて外遊したサウジに出向き、ファンドが930億ドル超の資金を調達したことを発表した。

 ファンドの資金の大半は米国に投資される見通しで、サウジは経済の多角化に活用できる先端技術へのアクセスが可能になる。