Wednesday, August 23, 2017 10:30 AM

アマゾンの構想が供給網の革命を刺激

 アマゾン(Amazon)は、無人機(ドローン)を使った配達や海中倉庫といった近未来の供給網に向けた新奇な構想について研究を進めている。

 供給網管理サービス提供のアドバンスト・サプライ・チェーン・グループ(Advanced Supply Chain Group、英国拠点)のマイク・ダンビーCEOは、サプライ・チェーン・デジタル誌に寄稿した記事のなかで、未来の供給網に向けた進歩について解説した。

 アマゾンが提案しているドローンや海中倉庫のような技術応用案は、多くの人が「絵に描いた餅」のようなものと見なしているかもしれない。しかし、ダンビー氏は、「そういった奇抜な発想こそが、新しい真のソリューションへとつながり、供給網に革命を起こす」と話す。

 ドローンによる配達については、実際にはプライバシー懸念や航空安全性といった乗り越えなければならない課題があるが、供給網の革新をめぐる議論を活性化する効果がある。

 アマゾンの発想は、いますぐに実用化できないとしても、向かう方向としては正しい、と同氏は考えている。

 「今後数年のうちに供給網に画期的な革新が起きることは間違いない。そうした革新は、おそらくアマゾンのような企業によって引き起こされるだろう」。

 ただ、大きな革新が到来するまでのあいだに、現行技術を使って可能になる革新や効率化もある。既存技術を最大限に活かしていないのが供給網の現状だ、とダンビー氏は指摘する。

 同氏によると、イーコマース業界における技術革新は、物流業界よりはるかに速く劇的だ。したがって、物流業界は、イーコマースの技術革新に追いつくために、大きな変革を迅速に起こしていく必要がある。

 たとえば、アドバンスト・サプライ・チェーンでは、データ分析技術を使って供給網の過程に可視性をもたらし、管理と遡及追跡(トレーサビリティー)を向上し、正確な在庫管理と効率的かつ迅速な受注対応を通じて生産性を高めている。

http://www.supplychaindigital.com/scm/drones-underwater-warehouses-and-creating-intelligent-supply-chain-fit-future