Friday, September 08, 2017 9:45 AM

フェイスブック、データ・センターの廃熱利用へ

 フェイスブック(Facebook)は、データ・センターの廃熱を再生利用し、近隣住宅の暖房として転用できるようにするシステムを整備した。

 エネルギー・マネジャー・トゥデイ誌によると、同システムはデンマークのデータ・センターで運用され、地区暖房システムに接続して6900世帯の住宅に余熱を提供する計画。

 「廃熱利用によってデータ・センターが地元住民に利点をもたらすようになる。データ・センターが地域に及ぼす影響をめぐる緊張を緩和できる」と、データ・センタ・フロンティアの記事はフェイスブックの同計画を評価した。

 データ・センターが地域に及ぼす影響はしばらく前から問題視されている。電力需要が急増するため、自家発電設備を設置するか、さもなければ大容量の送電網を設置して対応する必要があるためだ。

 廃熱利用自体は新しい試みではない。小売チェーン大手のH&Mは、2013年から廃熱を再生利用している。H&Mは7月に、廃熱利用を最初から想定した新しいデータ・センターをストックホルムに建設すると発表した。同データ・センターは、集合住宅2500戸の暖房向けに供給できる見込みだ。

 アマゾンでも、シアトル本社のオフィス・ビルディング群の暖房を近くのデータ・センターの廃熱から調達している。その廃熱は地下水道管経由で供給され、300万平方フィート近いオフィス空間が暖められている。アマゾンによると、通常の暖房に比べて約4倍の高効率を実現している。

 データ・センターの持続可能性を高める試みには、技術大手のほとんどが取り組んでいる。アップルは、アイオワ州の新しいデータ・センターを再生可能エネルギー100%にする方針を8月に発表している。

 一方、マイクロソフトは現在、海中データ・センター構想を検証中だ。それが実現すれば、波力発電を使用できるうえ、冷却コストを大幅に削減できる。

https://www.energymanagertoday.com/facebook-recycle-data-center-heat-0171796/