Friday, September 22, 2017 10:45 AM

ロンドン動物園、IoTを導入〜密猟対策技術の開発で

 英国の技術系企業支援団体デジタル・カタパルト(Digital Catapult)は、ロンドン動物園を運営するロンドン動物学会(ZSL=Zoological Society of London)と協力し、モノのインターネット(IoT=Internet of Things)に対応した次世代密猟対策の開発に着手した。

 インターネット・オブ・ビジネス誌によると、ZSLはデジタル・カタパルトを通して英技術系企業と提携し、自然保護活動家向けに国立公園の野生動物監視システムと密猟対策用の検知器網、そして衛星通信網の構築に取り組む。

 デジタル・カタパルトとZSLは、野生動物生息地近辺の人間の動きを検知器群で監視し、同地域で活動する自然保護活動家に、不審な行動をリアルタイムで通知できるようにする。

 提携の一環としてデジタル・カタパルトは、省電力広域通信網(LPWAN)基地局をロンドン動物園にすでに設置しており、試作システムの試験を実施する計画だ。

 英国では技術系起業家と開発者らがIoTソリューションの試験に利用できるLPWAN通信網「シングス・コネクテッド(Things Connected)」が提供されている。ロンドン動物園に設置された基地局はその通信網の一角をなす。

 ロンドン全域で約50の基地局がシングス・コネクテッド用にすでに接続化されている。