Monday, August 01, 2016 10:20 AM

IBM、ジカ熱対策に技術や資源を寄付〜データ分析で拡散状況把握に協力

 IBMは、ジカ・ウイルスの拡散状況を追跡するために技術や資源を提供する。

 ロイター通信によると、ブラジル保健省関連研究所のオズウォルド・クルース財団(Oswaldo Cruz Foundation)は、公式の旅行パターン・データからソーシャル・メディアまでさまざまの情報源を観察および分析するのにIBMの技術を活用する計画を打ち出した。

 IBMはまた、局所的な1日あたり降雨量や平均気温、湿度といった情報に1年間アクセスできるサービスをユニセフ(United Nations Children’s Emergency Fund)に寄付する方針も掲げた。

 降雨量や気温、湿度は、ジカやデング、チクングンヤ、黄熱のウイルスを運ぶネッタイシマカ蚊の繁殖に影響を与える要因。

 IBMはさらに、ニューヨークのケリー生態系研究所(Cary Institute of Ecosystem Studies)との協業によって、生物学および環境学的なデータを集めて分析し、ジカ・ウイルスを運ぶ霊長類を特定できるようにするアルゴリズムを構築する計画も進める。

 IBMでは、同社が運営するワールド・コミュニティー・グリッド(World Community Grid)というクラウド(群衆)ソース(crowd-sourced)型スーパーコンピュータを運用してオープンジカ・プロジェクト(OpenZika project)という対策を運営している。

 オープンジカは、何百万という単位の化学物質のなかから、ジカ・ウイルスと闘う可能性のある候補を特定できるようブラジルと米国の科学者らがアクセスして調べられるようにする。

 IBMのほかにも、アルファベット(Alphabet)傘下のグーグル(Google)では、ジカ・ウイルスの拡散を地図化および予想できるようにするデータ分析を強化するためにユニセフに協力していることを3月に発表している。

http://www.reuters.com/article/us-health-zika-ibm-idUSKCN1071OT