Thursday, December 21, 2017 11:13 AM
日本精工、EV用の静音スラストニードル軸受を開発
日本精工(東京都、社長兼CEO・内山俊弘)は、電気自動車(EV)向けに騒音の少ない静音スラストニードル軸受を開発した。
同社のプレスリリースによると、新商品はEVやプラグイン・ハイブリッド車(PHV)のモーター駆動走行時に10%の静音化を実現した。同社はこの製品の販売で2021年に年間15億円の売り上げを目指している。
EVは、内燃エンジンがないため非常に静かで、従来はエンジンの音に隠されていた小さな音が目立つようになる。日本精工はこの問題に対応するため、変速機構をはじめとする各種用途で使われているスラストニードル軸受の消音化に取り組んだ。
具体的には、構成部品のデザインを改良し、ころの真円の崩れを20〜30%削減したほか、レースの中央を盛り上げて凸形状にし、保持器を樹脂化することで接触音を低減させた。
新商品は、エレクトロモビリティ分野の強化を目指す日本精工の姿勢を反映している。同社はすでにこの分野の事業拡大に向けて買収を検討していることを表明しており、今後2年間に一連の買収を実施する予定。
内山社長によると、会社の財務状況からみて19年3月期までに約600億円の買収が可能で、良い提案があれば積極的に検討していくという。
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