Thursday, January 25, 2018 11:08 AM

オムロン、新しい居眠り運転検知技術を開発

 オムロン(京都府)は、人工知能(AI)、機械学習、顔認識技術を組み合わせて安全運転を促進するいくつかの最新技術を開発し、1月前半にラスベガスで開かれた家電・IT見本市「CES2018」に出展した。

 オートノマス・ビークル・テクノロジーによると、オムロンが新開発した技術の1つは、前庭動眼反射(VOR)と呼ばれる目の動きを測定することでドライバーの眠気を判断し、早い段階で居眠り運転の予兆を検知できる技術。特殊な装置を使わずにVORを測定できる技術は世界初といい、CESの同社ブースでは技術を体験できる実演用運転席が展示された。

 居眠り運転を検知する方法はすでにいくつか開発されているが、他のシステムはまばたきの頻度で検知するのが一般的。VORは、頭が動いた時に眼球が反対方向に動く一種の反射運動で、ドライバー自身が制御することは難しい。

 オムロンの技術は、1台の車載カメラを使って視線角度と3Dアイポジションを同時に測定することでドライバーの視線を正確に検出でき、どこを見ているかをシステムが把握することでドライバーが眠気を自覚する1〜2分前に眠気の兆候を捉えられるという。新技術にはオムロンの顔認識技術「OKAOビジョン」が使われている。

 オムロン・アデプト・テクノロジーズのデロン・ジャクソン最高テクノロジー責任者は「AIでドライバーの表情や態度を認識、分析し、ドライバーが運転に注意を向けているか運転できない状態にあるかを判断する。車はそれに応じて自動制御、警告、行動などの安全対策を講じ、道路をより安全な場所にできる」と説明した。

https://www.autonomousvehicletech.com/articles/585-omron-develops-new-technology-to-detect-driver-awareness