Wednesday, June 27, 2018 10:11 AM

人工知能の活用で電気代を節約

 建材販売の英アグリゲート・インダストリーズ(Aggregate Industries)は、人工知能の活用によって電気代とエネルギー強度(最終エネルギー消費を生産額で割った値)を年間10%節約できると期待する。

 エネルギー・マネジャー・トゥデー誌によると、アグリゲート・インダストリーズは、オープン・エナジ(Open Energi、ロンドン拠点)のダイナミック・デマンド2.0(Dynamic Demand 2.0)を計30の瀝青(せいれき)タンクに導入した。

 ダイナミック・デマンド2.0は、タンクの熱および冷却サイクルにともなうエネルギー需要の柔軟性に着目し、それをエネルギー消費量の節約に役立てるもので、周波数グリッドや電力卸値、システム・インバランス料金の変動に応じ、人工知能を使って電力使用を最適化する。

 ダイナミック・デマンド2.0は、リニューワブル・バランシング・リザーブ(RBR=Renewable Balancing Reserve)経由でインバランス市場にアクセスする。RBRは、デンマークの電力会社エルステッド(Orsted)の製品で、特定の時間に電力需要を削減した企業に対し、金銭的報酬を与える特典制度。

 オープン・エナジによると、アグリゲート・インダストリーズの資産は、RBRによる30分の電力需要削減要求に平均して1日3回応えている。

 アグリゲート・インダストリーズのエネルギー責任者は、資産管理向上によって、4メガワットのリアルタイム柔軟容量(リアルタイムでの電力需給に応じて供給できる電力量)を送電網に給電し、その過程で年間35万キロワット時の省電力を達成したと述べている。

https://www.energymanagertoday.com/artificial-intelligence-platform-firm-0177074/