Tuesday, January 15, 2019 9:33 AM

新興AV開発会社、革新力で関心集める

 設立わずか2年足らずの自動運転車(AV=autonomous vehicle)開発のシリコン・バレー企業オートエックス(AutoX)は、ラスベガスで開かれていた国際消費者電子製品見本市CESで注目された新興企業の一つだ。

 ギアブレイン誌によると、技術革新力を高く評価されるオートエックスには、AV開発にもっとも早くに乗り出したウェイモ(Waymo)を追い上げる勢いすらある。

 オートエックスがCESに出展したAVは、レベル4で遠隔操縦も実現した。同社が、約10年の研究&開発経験のあるウェイモと競争できうると思われる理由は、同社のAVが高性能カメラとライダー(LiDAR=Light Detection and Ranging)を併用する点だ。

 ウェイモを含めほとんどのAV開発会社らのシステムは、ライダーだけに依存することが多い。

 オートエックスはさらに、高画質(HD)の道案内用デジタル地図を含むすべてのソフトウェアを社内開発したため、他社ソフトウェア・システムとの差別化を打ち出している。たとえば、車載カメラ群で集められた動画と車載検知器群で集められたデータを同期させて解析するソフトウェアは、他社システムより高い精度を実現した。

 オートエックスには、世界中から集められた非常に優秀な技術者ら60〜70人が働いている。

 同社は、今回のCESで二つの動画を配信し注目された。一つは、同社のAVがラスベガス市内でハンバーガーを配達する様子。もう一つは、車載カメラから見た走行中の様子だ。安全運転者(万一に備えて運転席に乗る要員)によると、同社のAVは、人より早く赤信号に反応するという。

 また、ハンバーガー配達AVに搭載された人工知能は、ラスベガスでの公道試験用に書かれていないにもかかわらず、人工知能自身がラスベガスの交通関連法や道路状況を学習して自律判断する。

 オートエックスは現在、自社AVを使った商業配達サービスの本格的展開を計画している。同社はそれと同時に、AVのOEM(original equipment manufacturer)らに自動運転技術をライセンスする協議を進めている。複数のAVメーカーらが同社の技術に興味を持っている。それらのメーカー名は公表されていない。

https://www.gearbrain.com/autonomous-car-autox-ces-2625969314.html