Friday, January 18, 2019 9:14 AM

DHL、ロボティクスで生産性を25%向上

 配達サービス大手DHLの北米事業部CEOのスコット・シューレディン氏は先日、配送センター業務に協業型ロボットを導入することで労働生産性を引き上げ、それによって、繁忙期に臨時労働者を増やさずに対応できることを実証できた、と話した。

 同氏はそれと同時に、自動化ソリューション群の活用について、雇用機会を奪うのではなく、既存労働者の作業支援に寄与するものという点を強調した。

 サプライ・チェーン・ダイヴ誌によると、米国の配達サービス業界では通常、歳末商戦期の12月に季節労働者の雇用が激増するが、2018年の場合、その数が前年同期比5200件減となったことことが、米労働省の統計によって明らかにされた。

 業界大手のUPSは今回の歳末商戦期に10万人、フェデックスは5万5000人の臨時労働者を雇う計画だった。両社が実際に何人の臨時労働者を雇ったかは不明。

 しかし、DHLでは、ロボティクスに代表される台頭先進技術を集荷や仕分け、配達準備に導入することで配送センター業務を大幅に自動化した結果、臨時労働者の雇用数を減らせたと同時に、生産性は25%上昇し、導入後に一人も解雇していない、とシューレディン氏は述べた。

 DHLが先日公表した供給網業界動向調査結果によると、倉庫業務ロボティクスの導入が配送サービス業界最大の潮流となっており、それが「2019年に転換点となる」とDHLでは考えている。

 同社は、北米にある350ヵ所の施設に3億ドルを投じて劇的に自動化する計画を進める。自動化技術の大部分は、協業型ロボットを中心としたロボティクスと人工知能アプリケーション、そして自動運転車で占められる。

https://www.supplychaindive.com/news/robotics-recruitment-DHL-dealing-with-demand/545748/