Friday, June 28, 2019 10:08 AM

インテルとARM、IoT向け技術標準化で協業

 インテル(Intel)は、モノのインターネット(IoT=Internet of Things)機器が適切に設定されてクラウドに接続できるよう、新たな業界標準を構築するために競合社の英ARMと協業している。

 CRN誌によると、インテルらは、2013年2月に結成された業界規格策定団体FIDO連合(FIDO Alliance)の傘下組織としてIoT技術標準策定作業部会「IoTテクニカル・ワーキング・グループ」を新たに立ち上げた。FIDO連合は、認証システム簡便化を目指す団体として発足され、参加企業にはレノボやペイパルらが名を連ねている。新たな作業部会には、マイクロソフトやグーグル、アマゾンらも加わった。

 参加企業らは、IoT機器が大規模のIoTシステムおよびIoT接続網に確実に接続してクラウド電算と連動するのに必要な各種の規格や標準を整備して策定していく方針。

 IoTを活用しようとする多くの企業は、IoT機器類を実装するにあたって大規模のIoTシステムを構築するのに苦労している。それと同時に、セキュリティー懸念にも直面している。技術的な標準や規格が整備されていないことが原因の一つとなっているため、作業部会は、そういった障害の除去をねらう。

 インテルはそれに向けて、同社が2017年に市場投入したセキュア・デバイス・オンボードというソリューションの技術仕様を作業部会に提供する。同仕様は、インテルの顧客会社らがIoT機器やIoTシステムを整備するための各種の作業を自動化するために開発された。

 同仕様は、インテル製プロセッサーに対応した設計だが、今回の協業によって、ARM設計のプロセッサーと互換するようになった。FIDO連合では、標準規格の策定に向けて同仕様を参考にする方針。

 FIDO連合は、標準策定に関する期限を公表していない。

 同作業部会は、IoTソリューションを提供する会社に、参加を呼びかけている。IoT専門家らによると、作業部会の規格策定と規格の普及を促進するには、シュナイダー・エレクトリック(Schneider Electric)やシーメンス(Siemens)、ハネウェル(Honeywell)といった産業向けIoT機器製造大手らの協力が不可欠とみられる。

https://www.crn.com/news/internet-of-things/intel-arm-to-help-create-new-iot-standard-for-device-onboarding