Monday, April 20, 2020 10:09 AM

アマゾン、検熱カメラ・システムを倉庫に導入

 アマゾン(Amazon)は、配送センターで働く従業員が新型コロナウイルスに感染している可能性があるかどうかを即座に判別できるようにするために検熱カメラを使い始めた。

 ベンチャービート誌によると、それらのカメラは、出勤してきた従業員らがその周辺にくらべてどれほど放熱しているかを検出することで、通常より発熱しているかどうかを検出する。額に体温計をあてて測る従来の方法より時間がかからず接触もなくなる。同社の配送センターでは、体温計を額にあてて検温する対策を最近まで実施してきた。

 アマゾンの米国内配送センター群における新型コロナウイルス感染は50ヵ所以上で確認されている。そのため、各州で実施されている外出制限や休業措置によって激増したオンライン販売を受けて多忙となったアマゾンの配送センター作業員らの一部では、感染リスクから現場作業員を守るべきという批判の声がしばらく前から上がっている。

 アマゾンは先週と先々週に、ロサンゼルスとシアトルの郊外にある計6ヵ所の配送センター群で検熱カメラ用ハードウェアを設置した。同社傘下のグローサリー・チェーン大手ホール・フーズ支店群の従業員入り口にも設置される計画だ。

 検熱カメラが発熱者を検出すると、ソフトウェアがそれを知らせ、担当者がその人物の額に検温器をあてて正確な体温を測り、発熱者と判定されると検査を経て隔離措置がとられる。ただ、同カメラ・システムのメーカーは、赤外線検熱技術を使った同システムの方が体温計より正確だと話している。

 2003年に中国から東南アジアに広がったサーズ(SARS)エピデミックの際に普及した検熱カメラ・システムのコストは5000〜2万ドル。

 赤外線を使った検熱カメラ・システムは、新型コロナウイルス・パンデミックを受けて、米国内の空港をはじめ大型施設での導入が加速している。最近では、インテルやタイソン・フーズの生産施設でも導入された。

https://venturebeat.com/2020/04/18/amazon-deploys-thermal-cameras-at-u-s-warehouses-to-scan-for-fevers-faster/