Friday, May 01, 2020 9:52 AM

CVSとUPS、ドローンによる処方薬配達をフロリダで開始へ

 ドラッグ・ストアー・チェーン大手CVSと物流サービス大手UPSは、無人航空機(ドローン)を使って処方薬を配達するサービスをフロリダ州の退職者向け地域社会「ヴィレッジス(The Villages)」を対象に5月4日に開始する。

 テックフロント誌によると、同サービスは、2019年に始動したマターネット(Matternet)との提携事業の一環として実施される。マターネットは、M2というドローン・システムを商業化している。CVSとUPSは、ノース・カロライナ州の顧客を対象にM2を採用して類似のサービスをすでに展開している。5月に始まる新サービスはそれを拡張するものだ。

 フロリダ州では、新型コロナウイルス・パンデミック対策の外出制限措置が4月30日で終了したが、すべての地域で完全に解除されるわけではないとみられる。同州は、全米の退職者や高齢者が引退後を自適に暮らすための移住先として有名で、退職者たちばかりが住む地域社会が州内のあちこちに散在する。高齢者が大部分のそれらの退職者たちのほとんどは何らかの慢性病を持っており、処方薬を服用している。平時においても外出することが不自由な人も多い退職者のなかには、処方薬が切れると重篤化する病気を抱える人も多い。

 CVSとUPSでは、そういった人たちに処方薬を迅速かつ接触なしで配達することで、パンデミック下での処方薬確保を簡便化する計画だ。

 M2は、上限5ポンドの積載量で12マイルまで自律飛行する。

 新型コロナウイルスに感染した人の致死率は、4月27日現在、米国全体で0.055%と低いが、80歳以上では15%だ。

https://techcrunch.com/2020/04/27/ups-and-cvs-will-offer-prescription-drug-delivery-to-florida-community-via-drone/