Wednesday, May 20, 2020 9:41 AM

アイサイトのDMS、マスクした運転者も監視可能に

 イスラエルの自動車向け機械視認(コンピューター・ヴィジョン)開発大手アイサイト・テクノロジーズ(EyeSight Technologies)は、運転者がマスクをつけていても運転中の注意力低下や居眠りを検出できるよう、運転者監視システム(Driver Monitoring System=DMS)のプラットフォームを更新した。

 ベンチャービート誌によると、アイサイトは、新型コロナウイルスの感染防止策として世界中の多くの国でマスク着用が国民に奨励または義務づけられていることに対応した。

 特に必須業務に従事する運転者らは、外で長時間勤務するため、より高い感染リスクにさらされている。米国では3月、医療および衛生用品をはじめとする救急用物資を運ぶ運転手に対する労働規制を連邦自動車運輸安全局(FMCSA)が緩和し、1日11時間という運転時間制限を解除した。その結果、運転手の疲労が蓄積して運転に支障をきたす恐れがある。

 アイサイトのデイヴィッド・トラブCEOは、「現状がいつまで続くかわからないあいだ、アイサイトは、理想的でない状況下でも安全を守るために、状況にあわせて信頼性の高いソリューションを提供する」と話した。

 同社のDMS「ドライバーセンス」の人工知能アルゴリズムは、運転者がサングラスや保護めがね、それらのたぐいをつけていても運転者を監視できるよう訓練されている。赤外線検知器を使って運転者の頭の位置や目の開き具合、瞳孔の開き方、まばたきの頻度、視線の方向をどんな照明下でも把握できる。

 ドライバーセンスは、通常であれば口や顔の特定の動きを追跡するが、 人工知能や機械視認システムを訓練したことで、運転者がマスクをしていても機能するように技術更新した。

 同社は、マスクを使う人が多いアジア市場向けに監視機能向上の取り組みを早くから始め、異なる状況でさまざまのマスクをつける運転者らのデータを大量に収集していた。

https://venturebeat.com/2020/04/14/eyesight-technologies-monitoring-systems-can-detect-masked-drivers/