Wednesday, May 27, 2020 11:12 AM

ギャップ、倉庫ロボット群の導入を加速

 アパレル小売チェーン大手のギャップ(Gap)は先日、倉庫業務を遂行するロボット群の導入計画を加速すると発表した。

 CNBCによると、同社は、倉庫ロボット群の導入台数を今秋までに現行の3倍以上にあたる106台に増やす計画を2020年初めに公表したが、その後、新型コロナウイルス・パンデミックが発生したことを受けてその計画を前倒しし、急増したオンライン注文の処理に際して作業員らができるだけ接近せずに働けるようにするために、倉庫ロボット群の導入を強化する。

 同社が採用を決めた倉庫ロボットは、同社傘下ブランドのバナナ・リパブリックとオールド・ネイビーのオンライン注文対応にも使われる。

 「配送センターに多くの作業員を配置するのは安全ではない」と、ギャップのグローバル流通担当上級副社長ケヴィン・カンツ氏は話している。同氏は、産業向けロボットを供給するキンドレッドAI(Kindred AI)に納品を早めるよう要請したという。キンドレッドAIの倉庫向けロボットは高さ8フィートの商品仕分けステーション。

 キンドレッドAIはこれまでに、テネシー州にあるギャップの倉庫に10台、オハイオ州の倉庫に20台を設置した。さらに、7月までにはギャップの米国内5ヵ所の施設のうち4ヵ所に納品する計画だ。

 カンツ氏によると、キンドレッドAIのロボット1台で作業員4人分の仕事を処理できるという。

 今回のパンデミックは、ギャップにかぎらず小売業界全体において自動化技術導入を加速させている。消費者が外出しなくなったことでオンライン販売が急増したため、各社のオンライン事業部署は需要増の対応に追われている。そのため、これまで後塵を拝してきた小売会社らも、倉庫や配送センター向けのロボットの価値を認識するようになっている。

https://www.cnbc.com/2020/05/21/gap-rushing-more-robots-into-warehouses.html