Thursday, June 04, 2020 10:19 AM

オットー、倉庫向けモバイル・ロボットを強化

 自動運転車(AV)技術およびサービスを提供するカナダの新興企業オットー・モータース(Otto Motors)は1日、2900万ドルの資金を調達したことを明らかにした。親会社クリアパス・ロボティクス(Clearpath Robotics)のマシュー・レンドールCEOは、今回調達した資金を倉庫向けモバイル・ロボット事業の強化に充てる方針を表明した。

 ベンチャービート誌によると、新型コロナウイルスの感染拡大でeコマース需要が高まった結果、人員不足に苦しむオンライン受注処理業界(倉庫、配送センター、物流センター、小売業者)では、施設内作業の自動化に向けたモバイル・ロボットへの投資が加速している。

 衣料大手のギャップは先日、商品をつかみ取る機械アームの台数を3倍に増やし、このロボットを導入する施設の数を106カ所に拡大させた。オンライン小売大手アマゾンは、配送センターでの商品仕分けをほぼ完全に自動化するためのシステム拡充に投資している。

 市場調査ABIリサーチによると、世界の倉庫5万カ所で導入される商業ロボットの数は2025年までに激増し、400万台を超えると予想される。18年にロボットを導入していた倉庫は4000カ所しかなかった。

 オットーは産業用の自律移動ロボットや自動化システムも提供している。製造施設や倉庫、物流センターに自律移動台車(運搬ロボット)を供給しており、顧客には、ゼネラル・エレクトリック(GE)やネスレ、ベリー・グローバルが含まれる。

 オットーはAV技術開発を中核事業と位置づけているものの、作業自動化の需要が強まっている現在の動向を受けて、自律走行技術を産業用モバイル・ロボット(おもに自律移動台車)に応用することで市場を開拓しようとしている。

https://venturebeat.com/2020/06/01/otto-motors-raises-29-million-to-staff-warehouses-with-autonomous-mobile-robots/