Friday, June 12, 2020 9:52 AM

ボーイングとヴァルホ、宇宙飛行士の訓練にVRを活用

 ボーイング(Boeing)とヴァルホ(Varjo)は11日、ボーイングが進める宇宙開発計画スターライナー(Starliner)の全体を仮想的に完全再現することで、仮想現実(VR)技術を国際宇宙基地(International Space Station=ISS)にもたらす計画を明らかにした。

 両社の計画は、仮想現実の潜在性を試すという観点からみれば、過去最大の実験ともいえる。

 ベンチャービート誌によると、同計画では、ヴァルホの大企業向けヘッドセットのVR-2を使い、ボーイングがISSの有人商業化計画の全過程にわたってVRによって宇宙飛行士らを訓練する。それらの過程には、打ち上げ前からドッキング、ドッキング解除、着陸までのすべてが含まれる。

 両社のVR技術は、飛行中の機体制御や計器類、機器類、リアルタイム・データの写実的な視覚模擬化に加え、自身の手を使った操作の追跡を可能にする。

 ヴァルホのVR-2は、片目あたり4Kの画質を実現する。同ヘッドセットの価格は数千ドル。戦闘機操縦訓練といった軍事向けや、高性能が求められる商業用訓練用途に使われている。

https://venturebeat.com/2020/06/11/boeing-will-use-varjo-vr-to-train-astronauts-for-starliner-missions/