Wednesday, September 09, 2020 9:58 AM

マイクロソフトとテノーヴァが提携を拡大

 マイクロソフト(Microsoft)とテノーヴァ(Tenova)は8日、第4次産業革命(インダストリー4.0)をめぐる既存の提携関係を強化した。

 テノーヴァは、金属および鉱業界向けの製造機械を提供している。

 スティールグールー誌によると、両社は今回の提携拡大を通じて、特にイタリアの金属業界企業に対し、人工知能を活用したデータ分析ソリューションやそのほかの技術を提供し、製造機械の稼働状況や製品の品質の監視能力を高められるようにすることでデジタル変革推進を支援する。

 両社はそれにともなって、マイクロソフトの人工知能プラットフォーム「アジュール(Azure)」とテノーヴァの技術製品を活用する計画だ。

 両社が特に重点を置くのは、予想(予測)保守(整備)と業務過程の最適化だ。工場の稼働状況を理解して、生産現場の環境を調整することで、設備機械のダウンタイムを最小限に抑えるとともに、内部の過程(工程)管理を改善していく。

 両社はまた、技術専門家と工場現場管理者らが互いの洞察を共有するよう促すことで、いわゆる「人的要因」に対応することも目指す。各種のデータを有意義な情報として活用できるようにすることが目標だ。

 マイクロソフトの技術を活用したテノーヴァ製品を採用している会社はすでに数社ある。たとえば、ブレシア(イタリア)の鉄鋼メーカーORIマーティン(ORI Martin)は、既存の生産現場をスマート工場に変える事業でテノーヴァと協業している。

 また、鉄鋼管製造大手のテナリス(Tenaris)は、データ科学者らで構成される専門班を新たに編成し、製造現場のデジタル変革に着手しており、大量のデータをリアルタイムで処理および解釈するためにテノーヴァおよびマイクロソフトと協力している。

https://steelguru.com/steel/microsoft-tenova-to-innovate-steel-industry/562990