Tuesday, December 08, 2020 3:41 PM

ノキア、EUの6G技術開発事業を主導

 ノキア(Nokia)は、欧州連合(EU)が資金援助するヘクサ・エックス(Hexa-X)というモバイル技術開発事業において、複数の会社や大学らによる6Gの共同研究&開発を主導することになった。

 携帯電話通信技術としては、現在、4G(第4世代)が主流だが、2019年から5G規格が各国の主要市場で段階的に整備され始めた。ほぼすべての先進国では5Gが主流技術として普及し始めている。6Gは、まだ黎明期にあるその5Gの次に来る規格であり、実用化は約10年先とみられる。

 ブルームバーグによると、ノキアが主導する6G開発企業連合には、エリクソン(Ericsson)やオレンジ(Orange)、テレフォニカ(Telefonica)といった欧州の携帯電話サービス大手(キャリヤー)や通信機器大手のほか、インテル(Intel)やシーメンス(Siemens)、オウル大学(University of Oulu)、ピサ大学(University of Pisa)が加わっている。

 現在、世界で約100社のキャリヤーがそれぞれの国で5Gサービスを限定的に提供している。

 6G技術に向けた準備は、いくつかの国や地域ですでに始まっており、ヘクサ・エックスはそのなかの一つだ。ヘクサ・エックスのほかには、米国で進められているネクスト・ジー連合(Next G Alliance)やオー・ラン連合(O-RAN Alliance)がある。また、中国政府も中国企業らが進める6G開発事業に補助金を出している。

 6G技術は、超高周波テラヘルツ波(super high-frequency terahertz airwaves)を使うことで、人体や人間の脳と直接つながる通信の可能性をもたらすほか、ホログラフィック映像をリアルタイムで転送することも実現する。現時点では2030年ころに導入が始まると予想される。

https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-12-07/nokia-will-lead-a-6g-wireless-network-project-for-european-union?srnd=technology-vp