Friday, January 15, 2021 9:11 AM

NHTSA、一部の衝突安全基準からAVを除外

 米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は14日、従来の車両に要求される衝突安全基準の一部を自動運転車(AV)については条件付きで対象外にできる新規則を導入すると発表した。AVの開発コスト軽減が目的。

 ロイター通信によると、新規則では、モノだけを運ぶよう設計されたAVは特定の衝突安全基準の適用を免除される。また、人を乗せる車でもハンドルなど標準的な制御装置がない車は、同様に免除される。

 人間が制御しない車の配備を可能にするため、運輸当局は大胆な措置を講じて障壁を取り除くことになる。ただ、新規則がいつ官報で掲示されるかは不明。

 ジェイムズ・オーエンス副局長は声明で「当局は、自動化技術が開発されるずっと前に制定された規則が、技術革新や車の安全性向上を不用意かつ不必要に妨げることを望まない」と述べた。

 既存の車両安全基準は、自動運転の乗用車/トラックの開発に膨大なコストがかかる原因になっており、自動車およびテクノロジー業界は長年にわたってNHTSAに規則の改定を迫っていた。

 NHTSAの推定によると、新規則によってAVメーカーが節約できる開発コストは2050年までに最大58億ドルに上る。同時期のAV生産台数は推定580万台で、1台あたり約995ドル節約できる計算になる。