Tuesday, January 19, 2021 11:08 AM

IBM、タオス・マウンテンを買収へ

 IBMは、ITコンサルティング会社タオス・マウンテン(Taos Mountain)を買収する。タオスは、ソフトウェアとデータをオンライン化させる技術サービスを法人向けに提供する私企業。買収額は非公表。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、今回の買収は、アーヴィンド・クリシュナ氏が2020年4月にIBMのCEOに就任して以来9件目で、ハイブリッド・クラウドと人工知能に事業の重点を置くという同氏の方向性を反映したものだ。

 昨今、各種のソフトウェア・アプリケーションやデータを社内のサーバー群でホストして運用する会社は減少傾向にある。また、重要データをプライベート・クラウドで管理して、非重要部分をパブリック・クラウドで運用するという動きも続いている。

 1989年設立のタオス・マウンテンは、これまでにターゲットやネットフリックス、セフォラといった大手らのクラウド化を手がけてきた。

 タオスはまた、ハイブリッド・クラウドの導入にも精通している。IBMは同社を吸収することで、クラウド事業をさらに強化する作戦だ。

 タオスは、アマゾン傘下のアマゾン・ウェブ・サービシズ(Amazon Web Services=AWS)やアルファベット傘下のグーグル・クラウド(Google Cloud)、マイクロソフトのアジュール(Azure)という法人向け3大パブリック・クラウド・サービスと協業してきた。

 IBMは、それら3大手に対抗するクラウド・サービスを展開しているが、タオスがそれらとの良好な協業関係を構築していることから、ハイブリッド・クラウド・サービスを拡充するうえでそれが強みとなる、とIBMは考えている。

https://www.wsj.com/articles/ibm-to-acquire-cloud-computing-consultant-taos-mountain-11610640000