Thursday, January 21, 2021 9:56 AM

FCC前委員長、米通信業界に対する中国の脅威について警告

 連邦通信委員会(Federal Communications Commission=FCC)のアジット・パイ委員長は1月20日、中国のスパイ活動が米国の通信網とインターネットにとって最大の脅威であり、米規制当局は今後4年間に深刻な安全保障問題に直面することになる、と警告した。中国に甘い民主党政権を暗に牽制した発言でもある。

 同氏は、米国の政権交代にともなって20日に退任した。FCC委員長職は、政権によって指名される政治任用数千職の一つ。同氏は、ドナルド・トランプ前大統領によって2017年に任命された。

 ロイター通信によると、パイ氏は、産業スパイ(経済スパイ)や監視、盗聴、傍受のほか、「米国と世界中におけるマルウェアの埋め込み」といった「中国による広範の」悪質かつ敵対行為があるため、「セキュリティー対策が不十分の機器類や端末類を繊細情報のあつかいに使えば、多くの悲惨な結果を招くことになる」と指摘した。

 一方、中国の著名な学者は先日、1992年から2016年までは中国が米国をあやつれたが、2017年から2020年まではそれができなかった、と講演した。同学者はまた、2021年からは2016年以前のように中国が米国をあやつれるようになる、と話した。

 同学者の発言は、米国のクリントン政権からオバマ政権までのあいだ、中国共産党が米国を意のままにできたが、トランプ政権になってからそれができなくなり、今回の米政権交代によって中共が米国をまた制御できるようになることを意味する。

 中共は、米国の政府や議会、ウォール街、産業界に多数の工作員と巨額の資金を投じて、米国の意思決定に影響力をおよぼしてきた。クリントン政権とオバマ政権での媚中外交はそれを反映したものだ。バイデン新政権はオバマ政権の再現と揶揄されることから、中共は今後4年間、クリントン時代とオバマ時代のようにやりたいようにできる、というのが上述の学者の講演内容だった。

 バイデン大統領は、中共資金漬けになっているとすでに指摘される。バイデン大統領の息子は中国で会社を共同所有し、中共からさまざまの便宜や資金を享受している、と一部ですでに報じられている。

https://www.reuters.com/article/us-usa-china-fcc/departing-u-s-fcc-chair-warns-of-threats-to-telecoms-from-china-idUSKBN29P2TS