Thursday, February 11, 2021 9:06 AM

アパレル業界、在庫処理に苦心〜コロナ禍で大量に売れ残り

 欧米のアパレル小売業者が、コロナ禍による需要の急落で過剰在庫を抱えている。このため店は春物衣料の発注を減らしており、注文が入らない縫製工場は存続の危機に瀕している。

■通常の2倍以上の在庫

 ロイター通信によると、一部の小売り大手は、通常なら在庫一掃セールで処分される2020年の衣料をまだ抱えており、英国のファストファッション・チェーン、プリマーク(Primark)では、20年春夏物の在庫が約1億5000万ポンド(2億500万ドル)、秋冬物は2億ポンド分残っている。

 コンサルタントのマッキンゼーの推定では、世界中の店舗や倉庫で現在売れ残っている衣料品は、通常の2倍以上の1400億〜1600億ユーロ(1680億〜1920億ドル)に上る。英マークス&スペンサーや独ヒューゴ・ボスも、21年の春物コレクションの注文を通常より減らしている。

 米百貨店サックス・フィフス・アベニューの前社長で、現在は多くのアパレルブランドと取り引きのあるプライベートエクイティ会社Castanea Partnersのロン・フラッシュ氏によると、小売業者は仕入れに非常に慎重になっており、数を減らしてリードタイムを短縮しているという。また支払いを遅らせることも多く、大手を含む小売店向けの工場を50カ国で1万カ所以上管理する香港の大手商社リー&フォン(LI & FUNG=利豊)によると、一部の小売業者は支払い条件を遅らせることを要求している。