Wednesday, February 24, 2021 9:28 AM

モーショナル、ベガスで無人AVの試験実施

 韓国・現代自動車グループと自動車部品会社アプティブ(Aptiv、本社アイルランド)が合弁で設立した自動運転技術開発企業モーショナル(Motional、マサチューセッツ州)はこのほど、ネバダ州ラスベガスで人間のドライバーがハンドルを握らない自動運転車(AV)の公道試験を実施した。

 オートモーティブ・ニュースによると、場所や時期(2月中)の詳細は不明だが、複数の車両を使って交差点、防護設備のない曲がり角、歩行者や自転車が存在する道路環境を走行したという。

 今回の試験は、段階的で安全な方法として、危険を回避する「安全ドライバー」が助手席に座り、問題が発生した場合に緊急停止ボタンを押せるようにした。カール・イアニェマCEOは声明で「私たちは世界で最も早くドライバーレスの車をテストした企業の1つになった。これは、AVを安全で信頼でき、利用しやすい現実にするための重要な一歩だ」と話している。

 ここ数カ月に多くの企業が無人AVの試験を始めているが、第三者認証機関から安全認証を取得したのはモーショナルが初めて。同社は無人運転試験に際して、欧州最大の第三者認証機関テュフズード(TUV SUD)と契約し、18カ月にわたって安全慣行と試験手順の訓練を実施し、安全認証を得ると同時に2020年11月、ネバダ州から無人運転試験の許可が下りたため試験を実施した。

 モーショナルは23年に複数の都市でドライバーレス・ロボタクシーサービス網の立ち上げを計画しており、今回の試験はその基盤になる。

 同社はラスベガスで、広範な事業展開に向けて配車サービス大手リフトと協力している。業界ではモーショナルのほか、ウェイモ、クルーズ、オートエックス(AutoX)、ニューロ(Nuro)、ボヤージ、百度(バイドゥ)などがすでに公道でドライバーレスの自動運転テストを実施している。