Monday, March 08, 2021 8:57 AM

英グリーナジー、廃タイヤから低炭素燃料生産へ

 英国の燃料販売会社グリーナジー(Greenergy)は、廃タイヤから低炭素の燃料を生産する事業に投資する(金額は不明)。

 グリーンカー・コングレスによると、プロジェクトの第1段階では、裁断されたタイヤを毎日最大300トン処理し、ディーゼルやガソリンに混合できる低炭素、低硫黄のドロップイン燃料(ガソリン、ディーゼル油、ジェット燃料に本質的に類似した炭化水素燃料)を製造する施設を造る。第2段階の施設では、持続可能な航空燃料(SAF)を生産する。

 両方の施設で使われる水素化処理技術には、ハルダー・トプソー(Haldor Topsoe、デンマーク)の「HydroFlex」が採用された。

 世界中で廃棄されるタイヤは年間15億本に達すると推定される。今回のプロジェクトは、廃タイヤから低炭素、低硫黄の燃料を作り出す初めての試みとなる。タイヤは熱分解され、トプソーのHydroFlex技術によって触媒で燃料に転換できる熱分解油に生まれ変わる。この工程を使うと、新しいタイヤやその他の工業用ゴム製品に再利用できるカーボンブラック(炭素微粒子)も回収される。

 グリーナジーの施設は、2025年に商用生産の開始を視野にロンドンのテムズエンタープライズパークに開設される。