Wednesday, March 24, 2021 9:34 AM

搭乗者録画はプライバシー侵害〜テスラの車載カメラでCR誌

 消費者団体専門誌コンシューマー・リポーツ(CR)は23日、電気自動車(EV)大手テスラが、自動運転技術の開発を目的に搭乗者の動きを記録して送信するカメラを車に搭載していることについて、プライバシー侵害の懸念を生むという見方を示した。

 ロイター通信によると、CR誌は、車載カメラの使用はドライバーに不注意運転を警告するドライバー監視機能の安全上の利点を損う可能性があると指摘した。

 CR自動車試験センターのジェイク・フィッシャー氏は「ドライバーが前をしっかり見ていないと判断できる力があるなら、テスラはほかのメーカーと同様、直ちにドライバーに警告する必要がある」と指摘した。

 フォードやゼネラル・モーターズ(GM)の監視システムは、データや動画の記録または送信はせず、赤外線技術を使って運転者の目の動きや頭の位置を確認し、身体機能の不具合や注意力低下の兆候が見られた場合は警告しているという。

 テスラはロイターのコメント要請に応えていない。

 テスラの車載カメラは中国でも安全保障上の懸念を呼んでおり、中国軍はこのほどテスラ製車両の軍施設や政府機関、国有企業の一部エリアへの乗り入れを禁じた。

 テスラのイーロン・マスクCEOは先週、もし自社の車がスパイに使われていたら会社は閉鎖させられるだろうと述べた。