Monday, May 17, 2021 10:22 AM

AT&Tとディスカヴァリー、メディア事業の統合を協議

 AT&Tは、タイム・ワーナー(Time Warner)を買収するために850億ドル以上の買収費用と政府による審査の対策に数百万ドルをつぎ込んでから3年後となる現在、当時とは異なる戦略にかじを切ろうとしている。

 ニューヨーク・タイムズによると、AT&Tは、メディア大手のディスカヴァリー(Discovery)とメディア事業統合案を協議している。匿名希望の複数の関係筋が5月16日に取材に明かした。

 合意が成立すれば、AT&T傘下のタイム・ワーナーとディスカヴァリーが合併し、企業評価額1500億ドル規模の巨大メディア会社が誕生する。

 AT&Tとディスカヴァリーは、多くのコンテントを武器にデジタル・コンテント逐次配信サービス市場に進出する可能性が高い。

 同市場では、開拓者のネットフリックスを筆頭に、フールーやアップルTV+、アマゾン・プライム・ビデオ、ディズニー+らがあいついで参入して加入者を獲得している。

 タイム・ワーナー傘下にはCNNのほかHBOやTNT、TBS、ワーナー・ブラザースといった人気メディアがある。ディスカヴァリーには、オプラ・ウィンフリーのオウン(OWN)やHGTV、フード・ネットワーク、アニマル・プラネットといった人気のケーブル・チャンネルがある。

 タイム・ワーナーとディスカヴァリーが合併すれば、非常に大きな視聴者基盤を持つ数々の媒体をコンテント源とするメディア大手となり、その豊富なコンテントをデジタル配信サービスに転用することで新勢力になる可能性がある。

https://www.nytimes.com/2021/05/16/business/media/att-discovery-deal-time-warner.html