Tuesday, May 25, 2021 10:39 AM

アマゾン、MGM買収交渉の大詰め

 アマゾン(Amazon)は、映画製作大手MGMステューディオス(MGM Studios)を85億〜90億ドルで買収する交渉の大詰めにさしかかっている、と匿名希望の複数の関係筋が明らかにした。

 CNBCによると、早ければ5月25日にも交渉成立が発表される可能性もある、とそれらの関係筋は話している。交渉がまとまれば、アマゾンにとっては2017年にホール・フーズを137億ドルで買収して以来最大の買収となる。

 アマゾンは、競争が激化するばかりの動画逐次配信サービス市場において、コンテント力を一気に増強するためにMGMを買収するとみられる。MGMは、ジェイムス・ボンド・フランチャイズの共同所有会社であり、そのほか数々のヒット映画やテレビ番組シリーズを持っている。

 アマゾンがMGMを吸収すれば、MGMのコンテントをアマゾン・プライム・ビデオで配信でき、既存加入者の流出回避と新規顧客獲得に寄与する。プライム・ビデオは、先駆者のネットフリックスをはじめ、フールーやアップルTV+、ディズニー+と競合している。最近には、AT&Tがワーナーメディアを分離してディスカヴァリーと合併させることに合意したことから、新たな競合社が誕生することになったばかりだ。

 MGMは、ロッキーやリーガリー・ブロンド、ピンク・パンサー、スターゲイトといったヒット映画のほか、いくつもの人気テレビ番組をつくった製作会社も所有し、さらに、シャーク・タンクやサヴァイヴァー、リアル・ハウスワイヴズ、ザ・ヴォイスといった高視聴率のリアリティーTV番組の権利も保有する。

https://www.cnbc.com/2021/05/24/amazon-nears-deal-to-buy-mgm-for-nearly-9-billion.html