Monday, November 01, 2021 10:03 AM

トヨタ、ジェイテクトに駆動系部品を移管

 トヨタがドライブライン(駆動)系部品の設計開発機能を、ジェイテクトに移管することを決めたと、日刊工業新聞が伝えている。

 トヨタは電動化やソフトウエアといった次世代投資を加速しているため、既存事業に強みを持つグループ内企業に事業や機能を集約して生産性や事業効率を高めている。

 日刊工業によると、プロペラシャフトや等速ジョイント、ディファレンシャルギア(デフ、差動装置)といったドライブラインシステム部品が対象となる。グループ間の重複業務を解消し、ステアリングが強いジェイテクトに駆動系の設計機能を集約する。

 トヨタは三好工場で同事業を手がけているが、ジェイテクトの田戸岬工場や岡崎工場などに移管すると見られる。三好工場の生産機能は維持する。

 集約によるムダの解消や機能融合による相乗効果から判断し、段階的に進めていく。異動人員規模は数百人に上る可能性がある。

 トヨタはデンソーに電子部品事業を移管するなどグループ各社に事業を集約させてきた。ジェイテクトにはデフを手がける豊精密工業を譲渡していた。またトヨタ三好工場では、ジェイテクトの製品を作っていた。

 ジェイテクトはドライブラインシステムを一貫提案する体制を整え、トヨタ以外からの受注強化にもつなげる。