Monday, December 27, 2021 11:57 AM

ビットコインは「それほど長くは続かないかもしれない」

 コーネル大学国際貿易政策学のエスワー・プラサッド上席教授は、世界でもっとも人気がありもっとも高い価値で流通している暗号通貨のビットコインが近い将来に低迷するかもしれない、という見方を示した。

 CNBCによると、同氏は12月初めに、CNBCの討論番組「Squawk Box Europe」において、「ビットコイン自体がそれほど長くは続かないかもしれない」と発言した。

 ビットコインの価格は、この何年かのあいだ、非常に不安定で、最近の1ヵ月間ではその価値が約5万8000ドルから4万6000ドル以下まで下落した。米国東部時間12月17日の午前10時15分には、1ビットコインの価格は4万5637ドルだった。

 暗号通貨はかつて数種類しかなかったが、現在では数百種類あり、なかにはビットコインより便利で環境にやさしいものもある。

 「ビットコインのブロックチェーン技術利用はあまり効率的ではない」とプラサッド氏は指摘する。同氏によると、ビットコインは「デジタル取り引きを検証する際の手法が環境にとって破壊的」であり「拡張性にも乏しい」。世界中の無数のサーバーやコンピュータを走らせることでビットコインによる決済処理を検証するのに使われる電力消費量は莫大で、それにともなって排出される二酸化炭素の量は、ニュージーランドでの排出量の全体より大きい。

 ビットコインと同様にブロックチェーン技術を応用するより効率的な暗号通貨はほかにあるため、ビットコインに対する疑問がこれから強まり、利用者らが代替暗号通貨に流れる可能性が高い、と同氏はみている。

 しかも、暗号通貨の台頭と浸透によって多くの国の中央銀行らは、自国通貨のデジタル版の発行と運用を検討し初めており、そういった動きがより広まれば、ビットコインの存在価値はさらに弱まることになる、と同氏は指摘する。

https://www.cnbc.com/2021/12/17/bitcoin-may-not-last-that-much-longer-academic-warns.html