Tuesday, February 01, 2022 9:10 AM

リビアン、電動トラックの生産ペース改善

 アマゾンやフォードが出資する新興電気自動車(EV)メーカーのリビアン・オートモーティブ(Rivian Automotive、カリフォルニア州)は、最初のモデルである電動ピックアップ・トラック「R1T」の生産が2021年は年間目標に達しなかったが、問題への対応に取り組んだ結果、今は週に約200台まで生産ペースが上がったことが分かった。

 ブルームバーグ通信が関係筋の話として伝えたところによると、リビアンは1月初めの約1週間、イリノイ州ノーマル工場の生産を停止して修正や工程の改善を行なった。同社は21年8月に「R1T」の限定生産を開始した後、年末まで週に平均50台前後を生産したが、12月は工場における新型コロナウイルス感染者の発生とサプライチェーンの混乱を受け、大幅にペースが低下した。

 リビアンのEVは、より大きくて分厚く、米国人が今乗っているガソリン車に外観が近いことなどから、テスラとまともに勝負できる相手として大いに期待されている。

 11月の株式上場は、優良な投資家に支えられて21年で最大、米史上でも6番目に大規模なIPOとなり、株価は数日間で170ドル超まで急騰したが、その後暴落して約3分の2の価値を失った。下落のきっかけの一つは12月の四半期決算発表で、年末までに1200台という従来の生産目標を100台以上下回ると認めたためだった。1月初めの発表によると、21年は1015台を生産し、920台を販売した。R・J・スカリンジCEOは目標未達の理由として、いくつかの課題が発生したことやサプライチェーン問題を挙げた。

 関係筋によると、トラック生産が遅れた理由の一つは、同じラインでリビアン第2のモデル「R1S」電動SUVの生産を開始したため。「R1S」は販売可能な車両が数台製造されたが、今も仕上げのためのいくつかの作業が行われているという。同社はまた、工場で発生した新型コロナ感染への対応も強いられた。

 リビアンは、別の組立ラインでアマゾン向け電動配送バンの生産にも取り組んでおり、22年内に1万台、20年代の終わりまでに10万台を納品することになっている。

 ノーマル工場は、23年までに年間15万台のEVを生産できるようになり、同社はその後年20万台まで拡大する計画だ。同社は12月、ジョージア州に第2のEV生産工場を建設し、最終的に年40万台を生産する計画も発表した。生産は24年に始まる見通しとなっている。

https://www.autonews.com/manufacturing/rivian-boosts-production-pickups-after-last-years-woes-report-says