Wednesday, March 09, 2022 11:55 AM

エヌビディア、サーヴ・ロボティクスに1000万ドルを投資

 チップ大手エヌビディア(Nvidia)は、ウーバー(Uber)から独立したサーヴ・ロボティクス(Serve Robotics)に1000万ドルを投資した。

 サーヴ・ロボティクスは、ロサンゼルスとサンフランシスコの郊外を標的市場に、歩道を自律走行する台車型配達ロボットの開発とサービスの商業化に取り組む新興企業だ。新型コロナウイルス・パンデミックによって中核事業の配車サービスに大打撃を受けたウーバーが、パンデミック危機を乗り切るために切り離したのが、その配達自動化技術開発部門だった。

 テッククランチ誌によると、エヌビディアが歩道配達ロボット分野で新興企業に投資したのは今回が最初だ。エヌビディアは、それほど遠くない将来に同市場が開花すると予想する。歩道での自動走行を可能する機械視認や人工知能、それらをささえるチップの需要が大きく伸びるというのがエヌビディアの期待と見込みだ。

 エヌビディアは、サーヴ・ロボティクスへの大型投資によって同社との強い協業関係を構築し、それぞれの配達自動化技術の開発加速に共同でと取り組む方針だ。

 サーヴによると、同社の歩道配達ロボットは、ジーオフェンスされた(geofenced)特定区域内を対象に遠隔操作担当者なしで稼働する。同社はその基盤技術として、エヌビディアのジェットソン(Jetson)という末端人工知能プラットフォームを採用している。

 サーヴは、それを土台とする周辺環境認識や地図化技術によって、ロボット自身がどこにいてどこに行くべきかを理解し判断できるようにしている。

 米国は、歩道を自律走行する配達ロボットの市場が他国より劇的に開拓されると予想される。米国内の都市部およびその近郊では、非常に幅広い歩道が整備されており、電柱がない場所も多いことから、配達ロボットが走りやすい。

https://techcrunch.com/2022/03/08/nvidia-invests-10m-in-sidewalk-robot-delivery-company-serve-robotics/