Friday, March 11, 2022 7:16 AM

ウェスタンユニオン、ロシア・ベラルーシ事業停止

 国際送金サービス大手ウェスタンユニオン(本社コロラド州デンバー)は10日、ロシアによるウクライナ軍事侵攻を受け、ロシアと同盟国ベラルーシでのサービスを一時停止すると発表した。社内外の要因を評価した結果だという。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、同社はロシアのウクライナ侵攻をいわれのない不当な行為として非難しており、今回の決定を下す前にさまざまな関係者と「広範な対話」を行った。従業員、提携企業、顧客への影響も考慮したが、ロシアの長期にわたるウクライナへの攻撃の影響が続いていることを考慮し、最終的に決断したという。

 ウェスタンユニオンはまた、同社のチームが過去数週間、ウクライナの顧客、特に避難民の支援に取り組んできたと明かした。取り組みには、人道的救済活動支援のための寄付や、送金サービスの手数料免除などが含まれる。

 同社の年次報告書によると、2021年のロシアにおける消費者間送金サービスは堅調に伸びた。内訳は明らかにしていないが、欧州とロシアにおける消費者間送金事業の21年売上高は前年比3%増の約13億ドルだった。

 米欧日はここ数週間、ロシアとベラルーシに経済制裁と貿易制限を課している。国際送金会社ではレミットリー・グローバル、ワイズ、ワールドレミット・グループなども先週、対ロシアのサービス停止を発表した。米クレジットカード大手のビザとマスターカード、アメリカン・エキスプレス(アメックス)もロシアでの事業を停止すると発表している。