Wednesday, March 30, 2022 11:30 AM

インディコ・データ、人工知能を使って非構造化データから価値創造

 ボストン拠点のデータ分析技術新興企業インディコ・データ(Indico Data)は、電子メールや画像、音声、手書きメモといった非構造化データに含まれる情報を構造化データに変換して行動可能の洞察に変える画期的技術を開発しつつある。

 非構造化データは、現時点では十分に活用されていない貴重な情報源の一つだ。マサチューセッツ工科大学の調査では、会社らが蓄積するデータの80~90%が非構造化データだと見積もられる。そのわずか一部を活用できるようになるだけでも、多大な価値が創造される可能性がある。

 ベンチャービート誌によると、その解決を図るインディコ・データは3月28日、人工知能による深層学習を活用する新しいデータ・プラットフォーム・「インディコ5」を発表した。

 「当社が他社と異なるのは、『コンポジットAI』を中心にして主要技術を構築している点だ」「コンポジットAIは、深層学習やデータ、アルゴリズムを統合したもので、独自開発したアプリケーションのインターフェイスをそこに乗せている」と、インディコ・データのトム・ワイルドCEOは説明している。

 同氏によると、同技術を業務過程に実際に導入して活用できる確率は95%だ。業界全体では、人工知能の導入プロジェクトの約80%が失敗に終わると言われる。

 「いまから5年後には、フォーチュン1000社のほとんどすべてが非構造化データ戦略を持っているだろう。現時点でのデータ庫やデータ・レイク戦略および分析戦略と同じぐらい普及する」とワイルド氏は話した。

 インディコのウェブサイトによると、同社のモデルを学習させるには約200件の資料しか必要としない。同社のプラットフォームは、「約5億件のレイベル付きデータ・ポイントからなるデータベース上に構築されているため、ほぼあらゆる文書や画像を理解できる」という。

 インディコ5が使う自然言語処理は70ヵ国以上に対応しており、手書きの文字をテキストとして認識することも可能だ。それによって、人間が加えた修正を人工知能が参照して次回の処理を改良していくことができる。

https://venturebeat.com/2022/03/28/indico-data-applies-ai-to-add-value-to-unstructured-data/