Friday, April 29, 2022 11:58 AM

ヴィック・ドット・エイアイ、経費を人工知能で最適化

 ニューヨーク市拠点の財務および経理向け人工知能プラットフォーム新興企業ヴィック・ドット・エイアイ(Vic.ai)は4月28日、コストを最適化する高性能の人工知能ツールを発表した。

 ベンチャービート誌によると、スペンド・インテリジェンス(Spend Intelligence)と命名された同製品は、会社らが既存の業務過程を改善できるようにするためにさまざまの洞察を提供するよう設計された同社の旗艦インテリジェンス製品の最新の追加機能だ。

 同機能は、各社の財務部門がコストに関してデータに裏づけられたより良い選択をすることを可能にし、最終的に利益向上に貢献する、と同社は説明している。

 「支出管理の洞察は、社内の全事業部門にまたがる費用に関する管理を劇的に改善するのに役立つ」と同社のアレギザンダー・ヘイガラップCEOは話した。

 同ソリューションは、ヴィックのほかの構成品と同様に、同社独自の人工知能アルゴリズムを使ってコスト・データをを分析し、予想的洞察だけでなく支出削減の取り組みに関しても提言する。

 同アルゴリズムは、過去の支出データから個々の項目にいたるまで学習し、それが完了すると、請求書やクレジット・カード決済といった日々の支出を即時分析し、くわしい支出分析を実行する。

 同ツールには、提案された対策によってどれだけの経費を節約できるかを詳細に示す洞察ダッシュボードが含まれる。また、競合他社のコスト構造との比較や、同じ商品やサービスの購入者が払っている価格との比較を含め、利用者らが理解しやすいよう各種の基準も用意される。

 ヴィックによると、利用会社らは同サービスによって、既存コスト全体の2%から8%の削減を可能にし、部署や分野によっては最大15%のコスト削減を実現する。

 ヘイガラップ氏はまた、「コスト削減に加えて、最終的には炭素排出量を追跡および監視し、会社らが炭素排出量を算出して削減できるよう支援する新たな人工知能機能を追加する予定だ」と話している。

 その新機能は現在、限定された会社群で試験運用されている。2023年にはスペンド・インテリジェンスの一部として広く利用できるようになる見通しだ。

 アーンスト・アンド・ヤングの調査によると、財務責任者らの53%は、人間が処理してい財務業務の半分以上が今後3年間に人工知能によって実行される可能性がある、と予想される。

https://venturebeat.com/2022/04/28/vic-ai-debuts-ai-powered-tool-to-optimize-costs-for-enterprises/