Wednesday, May 04, 2022 11:35 AM

患者と病院にとって使いやすい遠隔監視システム

 消費者向けの医療用装置を開発するウィジングス・ヘルス・ソリューションズ(Withings Health Solutions)は5月2日、患者を遠隔監視するための新しい製品を市場投入した。

 ベンチャービート誌によると、同社はこれまで13年間にわたって、消費者の生活に自然に溶け込むような医療用装置を開発してきた。今回の遠隔監視製品の開発には2年を費やし、医療関係者ら数百人から意見や助言を得て開発した。同社はそれにともなって、医療現場にとって導入しやすく、患者にとって使いやすい遠隔監視体制の実現を目指した。

 同社はこれまで、睡眠や体温、血糖値の測定を支援する機能を提供してきた。また、それらを管理するためのダッシュボードを追加して、健康管理を実行しやすいようサポートしてきた。

 今回の遠隔監視システムは、導入初期の過程を単純化するために設計された。医師がクリック数回で患者のための機器を注文すると、当該機器が患者に直接配送され、患者ごとの目標値や計画を医師がすばやく設定できる。

 さらに、注意通知や予定通知の機能が搭載されているため、担当医は、複数の患者のデータを簡単に管理できる。装置が指示どおりに使われていない場合や要注意の測定値が出た場合に注意通知が発信される。

 そのほか、患者の参加意欲を高める工夫として、患者向けに情報を定期的に提供する機能がある。医師らは、テキスト・メッセージや電話、アプリケーション内動画通話を含め、患者が希望する連絡手段によって予定通知や助言を簡単に提供できる。

 「当社初の遠隔監視システム『ウィジングス・メッド・プロ・ケア(Withings Med Pro Care)』を市場投入して以来、市場評価を行って改善の必要な点を特定し、遠隔監視を大規模に普及させるための戦略を策定してきた」と、同社のアントワン・ロビリアード副社長は説明している。「これまでのところ欠けている要素は、シンプルさとすぐれた患者体験だ」。

 新しいシステムは、病院の請求過程を統合して、保険会社に提出する必要のあるデータの月刊報告書を作成することもできる。新システムはまた、同社の「スリープ・マット(Sleep Mat)」や提携会社の血糖値測定器と組み合わせることも可能だ。

https://venturebeat.com/2022/05/02/withings/