Monday, July 11, 2022 11:10 AM

AR機能を実現させるコンタクト・レンズ

 カリフォルニア州サラトーガ拠点の新興企業モージョー・ヴィジョン(Mojo Vision)は先日、拡張現実(AR)機能を実現するコンタクト・レンズの本格的実験を初めて人前で実施し成功した。

 ベンチャービート誌によると、空軍研究所(Air Force Research Laboratory=AFRL)で行われたその実演では、利用者らが、コンタクト・レンズに表示された仮想物体と現実世界を重ね合わせて見ることを可能にした。

 同システムは試作段階で、実用化にはまだ時間がかかる。同システムは、実演された部屋の半分ほどのを場所を必要とし、その構築には100万ドルものコストがかかった。それでも実演は成功し、人の能力を拡張する次世代技術の現実味を示した点は非常に評価されている。

 モージョー・ヴィジョンが開発した同コンタクト・レンズ「モージョー・レンズ」は、1インチあたり1万4000ピクセルのマイクロLEDディスプレイを備え、ピクセル・ピッチは1.8マイクロンだ。アイフォーン13のスーパー・レティーナXDRディスプレイが1インチあたり460ピクセルであることを考えれば、モージョー・レンズのピクセル密度は最新型アイフォーンの30倍ということになる。

 モージョー・レンズはまた、アーム・プロセッサーと5GHzの無線トランスミッター、加速度計、ジャイロスコープ、目の動きを追跡するマグネトーメーターが内蔵されている。

 さらに、モージョー・レンズには、医療用水準の超小型電池も搭載されている。電池の詳細は不明だが、モージョー・レンズを1日装着するのに十分な電源だと同社は説明した。

https://venturebeat.com/2022/07/10/a-new-milestone-in-augmented-reality-functional-contact-lenses/