Wednesday, July 27, 2022 11:30 AM

ベスト・バイ、小型のデジタル優先小売店を実験

 消費者電子製品小売チェーン大手のベスト・バイ(Best Buy)は7月26日、広さ5000平方フィートのデジタル優先小売店をノース・カロライナ州モンローに新規開店した。同店舗は、ホーム・シアター製品や音響機器、コンピューター、ヘッドフォン、身体装着端末、携帯電話、カメラ、スマート住宅機器類、小型家電といった各種の製品を選んで陳列し、来店者らが体験して購入できる展示室のような性格が特徴だ。

 テッククランチ誌によると、同社の典型的な小売店は通常、3万5000~4万平方フィートの大きさであることから、モンローに開いた新規店舗は、同社従来の大型店舗路線と決別すると同時に、オンラインとオフラインを融合させた実験的小売店と位置づけられる。

 同店舗では、ベスト・バイが一般にあつかう大型および主流の家電を販売しないが、消費者はそういった製品をオンライン購入して同店舗で受け取ることができる。そのほか、オンライン購入された一般的大きさの製品を保管する受け渡し専用ロッカーが店外に設置されており、購入者は都合の良いときに取りに行くこともできる。

 同店舗の店員や同社傘下の技術サービス新興企業ギーク・スクワッド(Geek Squad)の技術者らが来店客たちに助言するほか、来店客たちは、店内に設置された仮想店舗を介して電話や動画電話、チャットで専門家たちに質問することもできる。

 また、店内で製品を体験して購入を決めると、当該商品のすぐとなりに表示されたQRコードをスマートフォンでスキャンすれば、店員が在庫保管室から当該商品をその場に持ってきて支払いを完了させる。充電ケーブルといった小さい商品であれば、ベスト・バイ・アプリケーションを使ってQRコードをスキャンし、陳列棚から持って行くだけだ。

 製品を店内で体験でき、オンラインとオフラインの買い物を融合した形態の小売店は、アップルやアマゾンによって一般化した。ベスト・バイでは、おもにモール内に設置されたそういった小型店舗群を過去3~4年間にすでに実験した。同社はそれらを閉店させ、モンロー店舗を開店させた。

https://techcrunch.com/2022/07/26/best-buy-is-testing-a-digital-first-smaller-retail-store/