Thursday, October 27, 2022 11:50 AM

ボルト、仮想執事ショッパー・アシスタントを市場投入

 ワン=クリック・チェックアウト(one-click checkout)で有名になった小売会社向けデジタル・ソリューション大手ボルト(Bolt)は、アカウントを持たない訪問者(オンライン消費者)を小売業者が自社の会員にしやすくするショッパー・アシスタント(Shopper Assistant)という新たな仮想執事機能を小売業者らに提供開始する。

 テッククランチ誌によると、ボルトのマジュー・クルヴィラCEOは、ポップ=アップス(pop-ups)やほかの非接続型の方法で消費者の電子メール住所を集めるよりも、同社の顧客であるスポーツ用品小売会社タイラーズ(Tyler’s)のように、買い物客が簡単にログインできるようにし、推奨商品を見せ、一見客を生涯顧客にするための包括的末端間接続体験を小売業者らは望んでいる、と説明した。

 「多くの小売業者と仕事をするなかで、アカウントを開けていない買い物客とつながることがいかに重要かが最近もっとも大きな主題の一つになっている」「こんにち、買い物体験の多くは各種のツールで制御されるが、それらには連携性がない」と同氏は指摘する。

 クルヴィラ氏によると、ショッパー・アシスタントは、小売業者のサイトにネイティブ・ツールとして統合される。そういった小売サイトでは、買い物客が自分の電子メール住所をショッパー・アシスタントに入力するだけで割り引きを提供する。また、一見訪問者が当該サイト・ページにおいてアカウントを簡単に開けられるようにする。

 タイラーズは、ボルトのショッパー・アシスタントを導入したことで、アカウント登録が16%増加、ログイン買い物客の割り合いが14%拡大し、転換率(訪問者が購入者になる割り合い)が6%上がったと報告している。

 ボルトのソリューションはそのほか、同社の認証語不要ログイン機能を顧客サイトに提供する。また、小売業者らはボルトのソリューションを組み込むと、アマゾンやウォルマートといった最高のオンライン買い物体験を提供するサイトと同じように、個々の訪問者の注文履歴や閲覧履歴に応じた推奨商品の表示や注文確認、購入品追跡といった各種の機能を登録者らに提供できる。

 クルヴィラ氏によると、ボルトのソリューションを採用した小売サイトらは販売量の平均9.5%をワン=クリックで成立させ、顧客サイトがボルトのプラットフォームを6ヵ月間使い続けると、その割り合いは約30%になる。

https://techcrunch.com/2022/10/25/bolt-virtual-shopper-assistant/