Thursday, February 23, 2023 11:43 AM

グーグル、クラウドへのウェブ3技術統合を強化

 グーグルは2月22日、クラウド・サービス「グーグル・クラウド(Google Cloud)」を強化するために、ブロックチェーン技術を提供するティーゾス・ファウンデーション(Tezos Foundation)と提携したことを明らかにした。

 テッククランチ誌によると、グーグル・クラウドは、ティーゾス・ファウンデーションとの提携関係を通じてウェブ3アプリケーションの開発を強化し、顧客向けに新サービスを導入していきたい考えだ。

 ウェブ3(Web3.0またはWeb3)とは、一般的にはパブリック・ブロックチェーン技術を基盤として非中央化(分散型)のインターネット接続網とそれを土台に構築されるインターネット世界を指し、次世代のインターネットの姿またはあり方と位置づけられる概念だ。

 ティーゾスは、プルーフ・オブ・ステーク(Proof of stake=PoS)を使ったオープン・ソースのブロックチェーンだ。ティーゾス・ファウンデーションはこれまでに、プロサッカー・チームのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)や自動車メーカーのマクラーレン(McLaren)、大手銀行のソシエテ・ジェネラル(Societe Generale)といった大企業や組織を顧客にしている。

 ティーゾス・ファウンデーションはまた、カリフォルニア州の車両管理局(DMV)と1月に提携したばかりだ。その提携関係では、自動車登録をデジタル化し、ティーゾスが構築する私設ブロックチェーン網で譲渡を管理できるようにする計画だ。

 グーグル・クラウドの顧客らは同提携によって、ティーゾス・ブロックチェーン網の検証ソフトウェア(validator)になりやすくなる。ティーゾスでは、検証ソフトウェア(ブロックチェーンに記録されるデータの内容が正しいかどうかを検証するソフトウェア)を「ベイカー(baker)」と呼んでいる。グーグル・クラウドも提携によってベイカーとなる。既存のベイカーには、ゲーム会社のユビソフト(Ubisoft)がある。

 グーグル・クラウドの既存および新規の顧客らは、新しい法人向けベイカー制度を使ってウェブ3アプリケーションを構築し、また、ティーゾスのプロトコール上でノードと索引作成ソフトウェア(indexer)を使用できるようになる。それは、会社や開発者らがティーゾスのブロックチェーン技術とグーグル・クラウドの基幹設備を同時に活用できることを意味する。

 「多くの会社や団体、組織らがこの分野に注目している。同分野で革新的破壊(disruption)を起こせることを認識している」「優待制度を顧客らに提供している小売店から大規模の組織まで、ブロックチェーンはあらゆる業界の一部分を抜本的に変化させるだろう」と、ティーゾスのメイソン・エドワーズ商業責任者は述べた。

https://techcrunch.com/2023/02/22/google-cloud-partners-with-tezos-blockchain-to-bring-web3-technology-to-its-customers/