Thursday, March 09, 2023 11:35 AM

デスクトップ・メタル、「ライブ・スイート」を市場投入

 付加製造(積層造形、三次元印刷)技術を開発する新興企業デスクトップ・メタル(Desktop Metal、マサチューセッツ州拠点)は3月6日、新しいソフトウェア・アプリケーションのパッケージを市場投入した。

 ビジネスワイヤー誌によると、ライブ・スイート(Live Suite)という名称の同製品は、同社の既存製品「アディティブ・マニュファクチャリング(Additive Manufacturing)2.0」システムの利用者らに各種の新機能をもたらす。

 ライブ・スイートは、同社の模擬化ソフトウェア「ライブ・シンター(Live Sinter)」を土台とし、金属やポリマー、セラミックといった材料でできたさまざまの部品をデジタル的に設計し、三次元印刷機で正確に製作することができる。ライブ・シンターは、印刷から焼結までの過程を総合的に模擬化できるほか、模擬化を較正するための機械学習機能も備えている。

 「アディティブ・マニュファクチャリング2.0は、究極的にソフトウェアで動作するデジタル製造過程だ」「ライブ・スイートは、現在市場に出回っているソフトウェアのなかでもっとも直観的で強力な製品だ」と、デスクトップ・メタルの設立者兼CEOのリック・ファロップ氏は説明している。

 また、ライブ・スイートに含まれるアプリケーションとサービスを使うためのクラウド上のハブとして「ライブ・プラットフォーム」も提供される。利用者らは、同プラットフォームからファームウェアの更新や使用および操作説明、技術サポート、そのほかの機能やサービスを使える。また、多数の利用者がいる現場の場合には、三次元印刷機使用許可の管理も可能だ。

 ライブ・スイートは、同社が2023年に出荷する新しいハードウェアのほとんどに標準で同梱される。三次元印刷の装置を購入する人たちが、ソフトウェアを別途購入する必要がないのが利点だ。

 「デジタル製造の導入を手軽にすることが当社の以前からの戦略だ。必要なツールを利用者らに提供し、必要のない高価な機能を買わなくても済むようにしたい」とファロップ氏は話した。

 デスクトップ・メタルの製品をすでに使っている利用会社らには、それらのソフトウェア更新が順次配信され、2023年末までに完了する見通しだ。

https://www.businesswire.com/news/home/20230306005256/en/Desktop-Metal-Launches-Live-Suite%E2%84%A2-an-End-to-End-Software-Hub-that-Delivers-Generative-AI-Solutions-for-Additive-Manufacturing-2.0