Wednesday, June 07, 2023 4:51 PM

スノーフレイク、行政および教育機関向けクラウド製品を市場投入

 データ管理技術を提供する新興企業スノーフレイク(Snowflake、カリフォルニア州サン・マテオ拠点)は6月6日、行政機関と教育機関をおもな対象とした新しいクラウド製品を市場投入した。

 ベンチャービート誌によると、同社のデータ・プラットフォーム製品群の一つと位置づけられる今回の新製品は、データ資産を1ヵ所にまとめて、過去のデータの分析報告書作成や今後の動向予想といった機能をもたらす。

 特定の業界や市場分野に特化した同社製品群は今回の新製品で7つ目だ。同社は、データブリックス(Databricks)と競争関係にあり、垂直市場に特化する戦略によって多くの法人顧客を獲得しようとしている。

 行政および教育機関向けのデータ・クラウド製品も、これまでの業界向けクラウドと同様に三つの要素で構成されている。

 同社の主力製品であるデータ・プラットフォームは、構造化されたデータとそうでないデータの両方を1ヵ所にまとめる。そこに、提携会社らが提供する構築済みのソリューションと業界特有のデータセットを組み合わせている。それら三つの要素をあわせて提供することで、利用会社が製品のテンプレートを使ってデータから価値をすぐに得られるようにしている。

 提携会社らが提供するソリューションには、パワースクール(PowerSchool)とメリット(Merit)の業界特有アプリケーションのほか、カート(Carto)とヴァンテイジ・ポイント・コンサルティング(Vantage Point Consulting)のデータが含まれる。また、アマゾン・ウェブ・サービシズ(Amazon Web Services=AWS)やコリブラ(Collibra)、イミュータ(Immuta)の製品との統合も追加できる。

 さらに、ブーズ・アレン・ハミルトン(Booz Allen Hamilton)やデロイト(Deloitte)、プランテ・モーラン(Plante Moran)といったコンサルティング大手らが提供するソリューションもパッケージに含まれる。

 行政機関や教育機関では一般的に、データ管理が分散しており、データ活用に不便を感じていることが多い。したがって、スノーフレイクの新製品が利便性をもたらす可能性が高いと期待される。専用のデータ・クラウドにさまざまの部署のデータを集め、部署横断的な可視性を実現できる。

 「ハリケーン救援活動の調整であれ、成績低迷生徒の支援であれ、それらの機関は、地域社会に有意義な変化を起こすためのデータとデータ活用技術を持つ必要がある」と、スノーフレイクの公共分野担当責任者ジェフ・フレイジャー氏は述べた。

https://venturebeat.com/data-infrastructure/snowflake-launches-new-industry-data-cloud-for-government-and-education/