Thursday, June 08, 2023 6:53 AM

フィスカー、炭素排出権取引市場に参入へ

 電気自動車(EV)の新興企業フィスカーは、大手自動車メーカーに二酸化炭素(CO2)排出権(カーボンクレジット)を販売する契約を交わした。厳しい経済環境やテスラが仕掛けたEVの価格競争を乗り切るため、カーボンクレジット市場への参入を目指す。

 ロイター通信によると、クレジットの販売先は不明。同社は5月、2023年1〜3月期決算で予想を上回る調整後損失を計上したため、23年の生産目標を引き下げると発表していた。

 テスラを含む多くのEVメーカーは、排ガスや燃費の基準を上回ることで獲得したクレジットを基準に達しない自動車メーカーに販売しており、資金繰りに苦しむ新興企業にとってはそれがかなりの収入源になっている。

 インフレと高金利で消費者の購買意欲が下がっており、EV各社は需要の鈍化とも闘っている。大手のテスラが価格を下げて販売台数を増やす戦略を採っていることも、各社の障害になっている。