Friday, August 11, 2023 11:35 AM

ガリットAI、エイジェント・コーパイロットを市場投入

 法人向け生成人工知能チャットボットを提供する新興企業のガリットAI(Got It AI、カリフォルニア州パロ・アルト拠点)は8月10日、顧客サービス担当と営業担当向けの仮想執事「エイジェント・コーパイロット(Agent Copilot)」を発表した。

 ベンチャービート誌によると、エイジェント・コーパイロットは、生成人工知能と安全策(ガードレール)を組み合わせることで、顧客サービス担当や営業担当が複雑な社内蓄積知識源にある情報に迅速かつ安全にアクセスできるようにし、顧客や潜在顧客との対話の質を上げながら対応時間の短縮を図れるようにする。

 同ソリューションは、ガリットAI独自のトゥルースチェッカーAI(TruthChecker AI)という事実確認人工知能システムを活用し、大規模言語モデル(large language model=LLM)が生成する回答の不正確さを検出し、誤情報の提示を回避するよう設計されている。

 エイジェント・コーパイロットは、オープンAIのチャットGPT(ChatGPT)やGPT-4(Generative Pre-trained Transformer 4)、Llama-2(Large Language Model Meta AI 2)、モゼイクML(MosaicML)、フランUL2(Flan-UL2)といったさまざまのLLMから選択することで、人工知能体験をカスタマイズする柔軟性を導入会社らに提供する。

 「利用者であるあなたが操縦士であり、人工知能が副操縦士(コーパイロット)だ」「販売や販促、顧客サービスといった業務の分野で利用者たちを補佐する」とガリットAIのピーター・レラーン会長は話した。

 エイジェント・コーパイロットはまた、PDFやウェブ・ページ、デジタル資料、プレゼンテーション資料を含む多種多様のデータ源と統合できるよう設計されている。そのため、社内システム群を横断して集められる蓄積知識や情報、データにもとづいて顧客や売り込み相手との会話を進行できるようにする。

 レラーン氏によると、エイジェント・コーパイロットは現在、試験版が限定的に提供されている。利用料金について同氏は明言を避けたが、利用会社らが増えるほどコストを下げられる、と話した。

 エイジェント・コーパイロットは、生成人工知能の持病とも言える「幻覚」現象(誤情報を事実かのように断言して回答する)を起こさないこともその目的だ。しっかりした安全策を組み込むことを重視して構築した、と同氏は説明した。

https://venturebeat.com/ai/got-it-ai-launches-agent-copilot-to-give-ai-assistance-to-customer-service-and-sales/