Thursday, January 16, 2025 6:17 AM
アマゾン、ダイムラーに大型電動トラック発注〜200台、英独市場向け
インターネット通販大手アマゾンは、英国とドイツ市場向けにダイムラー傘下メルセデス・ベンツの電動大型トラック「eActros 600」を200台発注した。
ロイターによると、トラックは2025年後半からアマゾンのネットワークに加わり、発送センター、仕分けセンター、配送ステーションを結ぶミドルマイル物流網で走行距離の長いルートに配備される予定。
アマゾンは2040年までに事業全体で二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする目標を掲げている。アンドレアス・マーシュナー副社長(世界事業サステイナビリティー担当)によると、重貨物部門の脱炭素化は輸送分野で最も困難な部分で、今回の電動大型トラック調達は大きな意味があという。
ダイムラーにとって今回の契約は、メルセデス・ベンツ・トラック・ブランドで過去最大規模の電動トラックの受注だという。
物流企業は、ディーゼルトラックをはるかに上回る価格もさることながら、厳しい配送ルートに対応できる十分な航続距離を持つ電動トラックと、それを走らせ続けられる充電インフラの整備に苦労している。
「eActros 600」は総重量が約40トン、航続距離は500キロメートル(km)で、アマゾンの配送網に適応できるという。アマゾンは出力360キロワット(kW)の急速充電器ネットワークを自社の敷地内に構築して電動トラックの展開を支える。この充電ネットワークは、ドライバーの休憩時間に相当する1時間以内にトラックを電池容量20%から80%に充電できる。
EUと英国におけるアマゾンの充電インフラ強化はまだ初期段階で、充電サービス業者や規制当局と協力して投資を加速させている。マーシュナー氏は「英国とドイツの主要な輸送路ではまだ公共充電やトラックに必要な大容量充電が非常に限られており、こうした資産の活用が限定されることが目下の課題」と話している。