Wednesday, September 09, 2026 6:56 AM
日産、中南米50万台体制へ〜メキシコ・ブラジルに生産集約
日産が中南米事業を成長戦略の柱に据える。27年度に同地域の年間販売を50万台規模へ引き上げる方針で、今後1年以内に新型車6車種と3種類の電動化技術を投入する。27年末までにはラインアップを全面刷新する。25年度の販売は約43万台で、目標達成には約17%の上積みが必要となる。
中南米は日産の世界販売の約15%を占める一方、生産では約25%を担う。販売車両の87%を域内生産しており、販売市場としてだけでなく、グローバル供給拠点としての重要性が高い。
経営再建策「Re:Nissan」では生産拠点の集約を進めている。アルゼンチンで車両生産を終了したほか、メキシコではシバック工場などの生産機能をアグアスカリエンテス地区に集約した。第1工場では「ヴァーサ」「キックス」「フロンティア」などを、第2工場で「セントラ」を生産しており、国内、南米向けに加え、米州や中東への輸出基地としての役割も強める。
ブラジルを成長の重点市場とする。レゼンデ工場には28億レアルを投じ、キックスのほか新型SUV「Kait」を生産している。ブラジルではBYDなど中国勢との競争が激化しており、SUVと電動車の拡充で販売増を狙う。電動化ではEVに一本化せず、各国の所得水準や充電インフラに応じて複数技術を使い分ける。発電用エンジンと駆動モーターからなる「e-POWER」システム搭載車は中南米で累計4万台を超えており、今後も重要な選択肢となる。
日産の中南米戦略は、工場数を削減する一方、メキシコとブラジルの中核拠点に生産を集中し、稼働率と採算を高める。再建局面にある日産にとって、中南米は販売成長と生産効率改善を同時に追求できる重要地域となる。