Thursday, January 19, 2017 10:47 AM

旅行業界に「隠れ手数料」〜国家経済会議が批判

 米国国家経済会議(NEC)は、オバマ政権下では最後となる報告書で、旅行業界の隠れた手数料を批判した。NECは連邦政府の行政機関で、政権内のさまざまな省庁の責任者で構成される。

 シカゴ・タイムズによると、NEC報告書は、手数料が分かりやすく表示されていないために消費者が最も安い航空会社やホテルなどのサービスを探しにくくなっていると指摘し、「価格設定が明確でないと、消費者がよりよい選択をするための競争的な手順が脅かされる」と警告した。

 米消費者連合(CFA)の消費者保護・プライバシー担当者スーザン・グラント氏も報告書と同じ考えで、「広告でうたわれる代金にすべての料金が含まれていないため、消費者は意図的にだまされている」と話す。ホテルの予約ができる旅行サイトの場合、消費者が料金を比較する時に大手リゾートで請求されることが多い「リゾート料」が表示されない。航空会社が徴収する預け入れ荷物の料金や便の変更手数料も同様で、世界の航空業界はこの2つの手数料だけで15年に2254億ドルもの収入を得ている。

 NECは、航空会社の2つの手数料は旅行者にとって任意と強制の間のグレイゾーンにあると指摘し、強制なら広告で表示される料金に含まれるべきと主張している。