Thursday, February 02, 2017 10:08 AM
ノキア、産業用IoTプラットフォームを刷新〜街灯や社用車の管理機能を統合
ノキア(Nokia)は1月31日、法人向けのIoT(Internet of Things)機能統合および管理プラットフォーム「インパクト(Impact)」を刷新した。
インパクトは、ノキアが優先事業と位置づける「Intelligent Management Platform for All Connected Things」の頭文字をつなげて命名された成長戦略事業。
顧客企業はインパクトを活用することで、たとえばスマート駐車やスマート街灯、スマート移動、動画分析といった分野において、複数の接続網で稼働するIoT垂直アプリケーション群(事業の上流から下流までを対象とする業務用アプリケーション群)を新たなサービスや事業モデルのために簡単に統合して実装できるようになる。
コンピュータワールド誌によると、複数のIoT接続網を集約して効率化する法人向けIoTプラットフォームには、GEのプリディックス(Predix)やPTCのシングワークス(ThingWorks)があるが、インパクトの管理システムは競合製品より安全かつ相互運用性にすぐれる、とノキアは説明している。
インパクトは、世界中で多くの無線通信サービス会社に採用されている。ノキアは今回の刷新によって、公益や自動車、医療といった業界にインパクトを普及させたい考え。駐車最適化や社用車運用最適化、スマート街灯管理といった機能が刷新版で拡充された背景には、そういった業界の市場を開拓するという狙いがある。
それらのアプリケショーンを組み合わせることによって、たとえば、街灯に装備したカメラが駐車スペースを検知する機能や、車や歩行者の交通量検知値を統合して混雑度を分析するといったことが可能になる。
さらに、インパクトの刷新版は、ベル研究所が開発した機械学習アルゴリズムを応用することで、人間が視認できないピクセルの変化を分析できる。そのため、たとえば、交通状況動画のピクセル変化から交通移動の実態や不審動向、異常動向を判断できる。