Friday, February 03, 2017 10:19 AM

武田、従来の価格設定続ける〜米で1桁台の値上げ維持

 トランプ大統領が製薬業界に薬価引き下げを迫る中、武田薬品は1日、米国での価格設定を変えずこれまで通りの値上げを続ける意向を表明した。

 ロイター通信によると、武田のクリストフ・ウェバーCEOは決算発表の記者会見で、「長年米国で行ってきた値上げは妥当であり、一桁台の値上げに関する決意は固い」と話した。トランプ大統領は世界の製薬会社に対し、米国での生産を拡大し、価格を下げるよう呼びかけている。

 武田は血液がんの治療薬「ベルケイド(Velcade)」などを製造し、米国での販売は同社売上高の約3分の1を占める。同社は2017年1月、抗がん剤メーカーのアリアド・ファーマシューティカルズ(Ariad Pharmaceuticals、マサチューセッツ州)を52億ドルで買収すると発表。その後も「品ぞろえを増やし海外事業を拡張するため買収の相手を探す」と表明している。