Wednesday, February 08, 2017 10:02 AM

政府機関もビッグ・データ技術活用を強化〜経費節減や医療対策、不正検知に

 多種多様の業界の企業や組織がビッグ・データ技術を導入し、業務の効率向上や経費削減に成功してきた。最近ではそこに政府省庁機関も加わり、データ基盤の技術を活用して業務効率やセキュリティー、医療対策の向上に役立てている。

 データインフォームド誌によると、省庁機関のセキュリティー業務分野では、インテリジェント動画解析技術を実装した最新のソリューションによって監視機能を強化している。

 たとえば、画像に映った人の顔の特徴や、動画で撮影された人の動作を分析する機能が最新システムに装備されている。2013年のボストン・マラソン爆破テロ事件後の犯人捜索では、捜査当局が50万枚近い画像を解析ソフトウェアで処理した。

 省庁機関の医療関連でもビッグ・データ解析の幅広い応用が期待される。米食品医薬品局(FDA)の場合、食中毒流行時のパターン評価のためにデータ解析を活用し、より迅速な対応を可能にした。

 そのほか、退役軍人健康庁(VHA)が、患者である退役軍人の健康状態を監視する腕輪型身体装着装置を最近導入した。VHAはそれによって、状況が悪化する前にそれを予想し、予防策を講じることができるようになった。

 省庁機関がビッグ・データ解析を導入する目的はさまざまだが、いずれも根底にあるのは経費削減と効率向上だ。社会保障庁(SSA)は膨大な数の保険請求をデータ解析技術で処理し、不正行為の検知と予防に役立てている。

 一方、証券取引委員会(SEC)では、違法の取り引き慣行を検知するシステムを開発している。

 また、税務当局は、納税申告書の処理と脱税行為の検知、ならびに当局システムが不正侵入された際のシステム上の脆弱部分を特定するためにデータ解析ソフトウェアを導入した。

http://data-informed.com/how-big-data-is-improving-health-security-and-saving-money-for-agencies/